湯涌地区の上山(うえやま)町。温泉街に入らずに進むと、左手山側にある集落です。この家は移住者に人気で、5年、10年と交代で住まれ続けて、この夏にようやく空きがでました。古民家としての立派な梁や柱、細かい造作の美しさを保ちつつ、リアルな生活のイメージがすっとわく住宅らしい家です。
居住にあたり「すぐに手を打たないとならない」箇所はありません。直近までご家族で住まわれていた家ですから雨漏りもなく、掃除もしっかりされています。ただ遠からず、屋根の葺き替えや若干の瓦傷み個所の修理は要るでしょう。お風呂や洗面所、台所などは、このままでも使用可能ですが好みに合わせて交換など、手を加える余地は十分あります。
側面は庭と道路と広場が続いて広々としたスペースである一方、入口の構えは苔むした石のある庭となっていて、重厚なカッコいい具合です。家が広いことと細部や周囲を見ていただきたいため、写真の掲載量が多くなりました。
冬は寒いかどうか? についていえば、寒いです。でもそれが素顔の古民家。ここからどのように暮らしを作るかこれから所有する方次第。移住して住んでいた方が口をそろえて言われるのが、「仲が良いのでここは助け合って暮らせますよ」ということです。
令和2年4月、金沢市の条例緩和により、市街化調整区域も条件を満たすことで賃貸物件としての利用も可能となりました。本物件は売却ですが、賃貸化しての投資目的の方にも、法人・個人を問わずにお売りできることになりました。法人の方、個人の方、この「愛され古民家」の後継者として名乗りを上げてくださる方をお待ちしています。