明るさに満ちた鈴見台の家は、風がとおって夏場も清涼。鳥たちが訪れる広い庭が特徴です。

築年は1973年。経済の成長と家族の成長とが、目の前にあったでしょう。

当時のトレンドを先取りしたナショナル住宅(現・パナソニック住宅)で、庭に面したリビングにはペアガラスが採用されています。

ところが住み始めてから「おっとっと、雪のある北陸に平屋根はないね!」と気が付き、後から瓦屋根等が足されてユニーク建築となったそうです。このエピソードもまた、おおらかな鈴見台っぽさ。お金も資材も掛かっているから一層頑丈で、後継者には悪い話ではありません。

登記上の床面積は162.27㎡となっていますが、奥側にある和室と浴室、それに洗面所は増築されたものなので、実際はそれより大きい数字となります。

改修の専門家の方と点検のうえ、この家のユニークな建築史の続きを作ってくださる方に、お住まいいただきたいと思います。